AGA(エージーエー)という言葉を最近テレビなどでよく耳にするようになりました。これはAndrogenetic Alopecia を略した用語で、男性ホルモンに関係した脱毛症、つまり「男性ホルモン型脱毛症」のことです。進行性であることが特徴で、早い人では20代から始まり、徐々に進行して40代以降に最終形になります。
AGAは他の脱毛症と異なり、思春期以降に、額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方または双方から薄くなり進行していきます。細くて短い髪の毛が多くなり、全体として薄毛が目立つようになります。
通常、髪の毛は「成長期」→「退行期」→「休止期」のサイクルで生え変わりますが、このサイクルを繰り返す中で成長期が短くなり、休止期にはとどまる毛包が多くなり、額の生え際や頭頂部の頭髪が軟毛化して細く短くなってきます。つまり髪の毛が十分に成長しないまま抜けてしまうために、いわゆる薄毛という状態になります。
このヘアサイクルは約4〜5年が通常ですが、AGAではサイクルが早まり、数ヶ月単位で髪の毛が生え変わります。何もしないでいると髪の毛は減り続け、徐々に薄くなっていきます。進行を抑えるためには早期のケアがとても大切です。
また、女性のAGAは、男性と異なり更年期に多く、頭頂部の広範囲にわたって薄くなる特徴があります。現在、男性ホルモン型脱毛症(AGA)ではなく「女性型脱毛症(Female pattern hair loss:HPHL)」という病名で区別されています。